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作家詳細
アントニオ・ロペス / ロペス (1936年~)
Antonio LÓPEZ GARCÍA
作家解説
ラ・マンチャ地方の農村トメリョソに生まれ、幼少期より叔父であるアントニオ・ロペス・トーレスから絵画を学ぶ。この叔父からの影響は絶大だったようで、現在においてもロペスは最も影響を受けた画家として、スペイン・バロックの巨匠ディエゴ・ベラスケスとともに叔父の名をあげている。1950年から55年まで王立サン・フェルナンド美術アカデミーで絵画を学び、後にロペスの妻となるマリア・モレーノをはじめとする同校の芸術家たちとグループを形成し切磋琢磨していく。ロペスは主に画家として知られているのであるが、一方で早くから彫刻も手掛けており、自身はそれに主従をつけてはいない。60年代半ばまで重厚なマティエールを基調とした作品を手掛けたが、それ以降は薄いマティエールによって対象をより克明に描写することへと向かっていく。しかし決して描き過ぎることはない。ロペスのリアリズムはあくまでも画家本人にとってのリアリズムであるため、自らの目で見た現実から自らが感じる本質を抽出することに主眼が置かれるのである。その対象となるのは家族や家具などの日常生活に由来するものだったり、マドリードの都市風景であったりと、一見何の変哲もないものであるが、そこに自らの目と手によって全く新しい意味を与え、崇高なまでに研ぎ澄まされたリアリズムを可能にしている。早くから評価され数多くの個展が開催されてきたが、近年では2011年にスペイン国内において大回顧展が開かれ、スペインの国民的作家としての地位を不動のものとした。1992年には、彼の制作過程を撮影した映画『マルメロの陽光』が映画監督ビクトル・エリセによって制作された。
作品一覧
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フランシスコ・カレテロ
(1961-87年)
Francisco Carretero アントニオ・ロペス Antonio LÓPEZ GARCÍA 素材・技法:油彩・板 |