長崎県美術館条例
設置
- 第1条
- 地域の活性化及び芸術文化活動の拠点として、優れた美術作品の鑑賞及び学習の機会を提供するとともに、創作活動及び作品発表等の支援を通じて、生涯学習に対応した文化的環境の整備を図り、もって新たな長崎県の文化の創出に寄与するため、長崎県美術館(以下「美術館」という。)を長崎市に設置する。
事業
- 第2条
- 美術館は、前条の目的を達成するため、次の各号に掲げる事業を行うものとする。
- 美術作品の収集、保管、修復、展示及び利用に関する事業
- 美術情報の提供に関する事業
- 美術に係る調査及び研究に関する事業
- 生涯学習に対応した講演会、講座等に関する事業
- 広報、出版等の普及活動に関する事業
- 学校との連携に関する事業
- 他の美術館、博物館等との連携を図る事業
- 前各号に掲げる事業の企画その他この条例の目的を達成するために必要な事業
美術館の管理
- 第3条
- 美術館の管理は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の規定により、法人その他の団体であって知事が指定するもの(以下「指定管理者」という。)に行わせるものとする。
指定管理者の業務
- 第4条
- 指定管理者は、次の各号に掲げる業務を行うものとする。
- 美術館の利用の許可に関する業務
- 美術館の利用に係る利用料金に関する業務
- 美術館施設及び附属設備等の維持及び修繕に関する業務
- 第2条各号に掲げる事業に関する業務(同条第1号に掲げる事業にあっては、その決定に係る知事の権限に属するものを除く。)
- 前各号に掲げるもののほか、この条例の目的を達成するために必要な業務
指定管理者の指定の手続
- 第5条
- 第3条の規定による指定を受けようとするものは、申請書に次の各号に掲げる書類を添えて、知事に対しその定める時期までに提出しなければならない。
- 美術館の管理運営に関する事業計画書
- 前号に掲げるもののほか、規則で定める書類
指定管理者の指定の基準
- 第6条
- 知事は、前条の規定による申請があったときは、次の各号に掲げる基準により指定管理者の候補を選定し、議会の議決を経て指定管理者の指定をするものとする。
- 事業計画書等の内容が、住民の公平な利用を確保できるものであること。
- 事業計画書等の内容が、第4条各号に掲げる業務を行うことにより、美術館の効用を最大限に発揮させるとともに、その管理運営に係る経費の縮減を図ることができるものであること。
- 指定を受けようとするものが有する物的能力及び人的能力が、事業計画書に沿った美術館の管理運営を安定して行うことができるものであること。
- この条例の目的に照らして、設置者との連携が十分に図れるものであること。
- 県内に主たる事務所を有する法人であること。
開館日
- 第7条
- 美術館は、次の各号に掲げる日(以下「休館日」という。)を除き開館するものとする。
- 12月29日から翌年の1月3日まで
- 施設の保守点検等のため知事の承認を得て指定管理者が定める日
[2] 前項の規定にかかわらず、指定管理者は、必要があると認めるときは、知事の承認を得て、臨時に休館日に開館し、又は休館日以外の日に休館することができる。
開館時間
- 第8条
- 美術館の開館時間は、午前10時から午後8時までとする。ただし、指定管理者は、必要があると認めるときは、知事の承認を得て、臨時にこれを変更することができる。
利用の許可等
- 第9条
- 美術館を利用しようとする者は、あらかじめ指定管理者の許可を受けなければならない。
[2] 指定管理者は、前項の許可を受けようとする者の利用が次の各号のいずれかに該当するときは、当該利用を許可してはならない。
- 公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると認められるとき。
- 集団的又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織の利益になると認められるとき。
- 美術作品、美術館施設及びその附属設備等をき損し、又は汚損するおそれがあると認められるとき。
- 前各号に掲げるもののほか、美術館の管理運営上支障があると認められるとき。
[3] 指定管理者は、第1項の許可に、美術館の管理運営上必要な範囲内で条件を附することができる。
[4] 第1項の許可を受けた者(以下「利用者」という。)は、その権利を第三者に譲渡し、若しくは担保に供し、又は許可を受けた場所の全部若しくは一部を転貸してはならない。
利用の許可の取消及び利用の中止
- 第10条
- 指定管理者は、利用者が次の各号のいずれかに該当するときは、許可を取り消し、又はその利用を中止させることができる。
- その利用が前条第2項各号のいずれかに該当することが明らかになったとき。
- 前条第3項の規定による条件に違反したとき。
- 前条第4項の規定に違反したとき。
- 虚偽その他不正な行為により前条第1項の許可を受けたとき。
- 公益上やむを得ない事由が生じたとき。
利用許可事項の変更
- 第11条
- 利用者が第9条第1項の規定により許可を受けた事項を変更し、又は利用を中止しようとするときは、指定管理者の承認を受けなければならない。
利用料金
- 第12条
- 利用者は、その利用に係る利用料金を納めなければならない。
[2] 指定管理者は、この条例の定めるところにより、利用料金を定めるものとする。
[3] 指定管理者は、利用料金を定める場合は、あらかじめ知事の承認を受けなければならない。これを変更しようとする場合も、同様とする。
[4] 知事は、前項の規定により承認の申請があった場合において、当該申請に係る利用料金が美術館と規模、形態等において類似の美術館の同種料金と比較して、均衡のとれたものであると認めるときは、承認をするものとする。
[5] 利用料金は、指定管理者の収入とする。
利用料金の減免
- 第13条
- 指定管理者は、公益上その他特別の理由があると認めるときは、利用料金を減額し、又は免除することができる。
利用料金の還付
- 第14条
- 指定管理者は、利用者が次の各号のいずれかに該当するときは、利用料金の全部又は一部を還付することができる。
- 第10条第5号の規定に該当することを理由として、同条の規定により利用の許可を取り消されたとき。
- 利用者の責めに帰することができない理由により、第11条の規定による美術館の利用の中止又は変更に係る承認を受けたとき。
原状回復
- 第15条
- 利用者は、美術館の利用を終了したとき又は第10条各号のいずれかの規定に該当することにより利用の許可を取り消され、若しくは利用を中止させられたときは、速やかに原状に回復しなければならない。
損害賠償等
- 第16条
- 美術作品、美術館施設及びその附属設備等をき損し、又は滅失した者は、これを原状に回復し、又はその損害を賠償しなければならない。
委任
- 第17条
- この条例に定めるもののほか、美術館の管理運営に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
の条例は、公布の日から起算して1年6ヶ月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。ただし、第2条から第6条までの規定及び第17条の規定は公布の日から、第9条から第14条までの規定は公布の日から起算して6ヶ月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。