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川の流れる風景 ( 19世紀中頃)

Landscape with a River 出品履歴

エウヘニオ・ルーカス・ベラスケス Eugenio LUCAS VELAZQUEZ
作品解説
  スペインのロマン主義を代表する画家であるエウヘニオ・ルーカス・ベラスケスは、ゴヤの芸術に心酔し、最も熱心な追随者であったと言われる。
ルーカスは18世紀的な主題を好んで求めたが、さらに幻想的な風景画もよく手がけた。低い地平線に対し、澄んだ空が大きく広がる。画面の中央には、切立った岩がいくつも屹立している。右手から射す、日没前のオレンジ色の柔らかい陽光を浴びているが、逆光のためか、岩は白く輝いている。これらの奇岩は、峻険な近寄りがたい自然を象徴する姿を見せると同時に、あたかも意表をついて突然大地から出現したかのような驚きを与えてくれる。
人間と自然の対立よりも、むしろ自然の崇高さを感じさせるロマン主義的な風景といえよう。人間がいかに立ち向かっても、それを圧倒してしまう自然の驚異が表されていると言い換えられるだろうか。
エウヘニオ・ルーカスは、生涯を通じて本作のようなロマン主義的な風景画を数多く描いた。彼は、異端審問、闘牛、マハのいる情景など、ゴヤに学んだ批判精神にあふれる風俗的な主題ばかりでなく、風景画においても恵まれた資質を開花させているのである。  
作品詳細
素材・技法 油彩・カンヴァス
素材・技法(英文) Oil on canvas
サイズ 80×99cm
コレクション名 須磨コレクション
備考 須磨No.395
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