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長崎県美術館

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赤道近くの海 ( 1920(大正9)年)

Sea near the Equator 出品履歴

永見徳太郎 (夏汀) Tokutaro (Katei) NAGAMI
作品解説
  永見徳太郎は、満谷国四郎に油絵を学び、1915(大正4)年には太平洋画会第12回展覧会に《京の冬》が入選、1917(大正6)年の第14回展には、《魚市場》、《砂漠の国》、《ヒマラヤノ朝》(後記の《朝のヒマラヤ(印度)》か)が入選。1922(大正11)年の「長崎美術展覧会」には、《靄》、《秋の日》を出品していることが知られているが、現在、当館が所蔵する本作品を含む4点(長崎の郷土史家・林源吉より県立長崎図書館に寄贈)以外に所在がわかるものはない。
 本作品は、永見が1916(大正5)年の1月から4月にかけて南薫造とともに行ったインド旅行の洋上で描いたもの。永見の旅行記『印度旅日記』(発行年不明)にもコロンボでの記述に、税関職員が通関で「油絵を見てからニコニコしてコロンボの画家を紹介してやろう等と話す」とあることから、絵画制作も行いながらの旅行であったことが窺える。師とした満谷の影響が見られる大胆な形態把握と色彩で、洋上独特の幾層にも重なる力強い雲が描かれており、額縁についても東南アジアの木工芸を思わせる特注品となっている。永見はインドでは、詩人タゴールに会い、またヒマラヤ登山を行い、ブッダガヤを訪れるなど、精力的に見聞を広めた。またアグラでは滞在中の和田三造も訪ねている。この旅に関連する作品としては、その他に眼下に広がるヒマラヤの雲海を描いた油絵《朝のヒマラヤ》(長崎県美術館)があり、また写真集『夏汀画集 第参 印度の巻』(1916年)も発表している。
 
作品詳細
素材・技法 油彩・カンヴァス
素材・技法(英文) Oil on canvas
サイズ 73.4×100.3cm
コレクション名  
備考 林源吉氏旧蔵
関連収蔵資料
図書
資料

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