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長崎県美術館

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浦上聖堂 ( 1957(昭和32)年)

Urakami Cathedral 出品履歴

小山敬三 Keizo KOYAMA
作品解説
  本作品の浦上天主堂は、原爆で破壊されているにもかかわらず、建物としての存在感に満ちている。無惨にも削られた外壁の断面、そして空を覆う厚い雲により、画面全体に不穏な空気が満ち溢れているように見える反面、重厚感と威厳に満ちた聖堂からは人間の生命力、街の復活を感じ取ることができる。
被爆した浦上天主堂は当初瓦礫を撤去し整備されたが、一部外壁の廃墟などは原爆資料保存委員会等の要請で被爆当時のまま仮保存されていた。市民から保存を望む声が上がったものの、1958年に取り壊され、遺構の一部が平和公園に移設された。そして現在、同じ場所に立っている浦上天主堂は、翌年に再建されたものである。
小山は当時の浦上天主堂の遺構を見た感想を次のように語っている。「雨上がりの薄暮。見れば外壁、双塔の一部が在るに過ぎない。だが毅然として聳立つこの残骸は神秘な魅力もて[原文ママ]迫って来た―強烈な信仰が紅の瓦毎に籠るかのように……嗚呼痛ましい廃墟!とは云え人類反省の糧、永く存置さる可き長崎の尊いスヴニールでありましょう」(小山敬三 光風堂版絵はがき「画家の見た長崎」№8より)。
 
作品詳細
素材・技法 油彩・カンヴァス
素材・技法(英文) Oil on canvas
サイズ 99.9×80cm
コレクション名  
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