長崎県美術館

企画展

クリスチャン・ボルタンスキー ― Lifetime

企画展概要

《アニミタス(チリ)》2014 / ビデオプロジェクション(HD、13時間16秒)、干草、苔、花 / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Amparo Irarrázaval
会期 2019年10月18日(金) ~ 2020年01月05日(日)
開館時間10:00-20:00(最終入場19:30)
※1月2日(木)、3日(金)は18:00閉館(最終入場17:30)
休館日10月28日(月)、11月11日(月)、25日(月)、12月9日(月)、23日(月)、12月29日(日)~2020年1月1日(元日)
会場企画展示室、常設展示室第1室他

現代美術の巨匠ボルタンスキーの半世紀に渡る創造の軌跡をたどる回顧展

 本展は、世界的に活躍するフランス人アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーの半世紀に渡る活動の全貌を紹介する回顧展です。初期のオブジェから、彼の代名詞ともなった〈モニュメント〉シリーズ、そして最新作の映像インスタレーションに至るまで、様々な素材や表現手法による作品の数々をご覧ください。
 ボルタンスキーの作品は、初期から最新作に至るまで、一貫して個人的・集団的な記憶や生、不在、死などを扱っています。彼が用いる写真、電球、古着、心臓音、風鈴といった素材は、無数の人々の生きた痕跡であり、不在の隠喩であり、彼らにまつわる記憶を(時には忘却の事実を)召喚するためのささやかな仕掛けでもあるといえるでしょう。芸術家の役割は「死者に捧げる儀式を行うこと」と語るボルタンスキーは、作品を通して、人は誰もがかけがえのない存在であること、同時にとても儚い存在であることを語り続けています。
 本展は、日本における過去最大規模のボルタンスキー展として、国立国際美術館(大阪)、国立新美術館(東京)、長崎県美術館が共同で企画したもので、長崎県美術館が最後の会場です。自らを「空間のアーティスト」と呼ぶボルタンスキーの「展覧会をひとつの作品として見せる」という意向に従い、大阪展、東京展、長崎展はそれぞれが独立したひとつの作品となります。明滅する光や心と体を揺さぶる音響などを重要な構成要素とするこの「作品」は、見る、という以上に五感で体感するものとなり、訪れる私たちを記憶、生、死などをめぐるエモーショナルな旅に導いてくれるでしょう。

作品解説

1.《モニュメント》
1985年に開始された〈モニュメント〉シリーズは、子供たちの写真(ボルタンスキー自身の子供時代の写真を含む)を電球で取り囲み、神聖な祭壇のようにしつらえた作品群。ボルタンスキーの代名詞ともいうべきシリーズです。




《モニュメント》1986 / 写真、フレーム、ソケット、電球、電気コード / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner


2.《コート》
青い電球で取り囲まれた古着の黒いコート。暗闇の中から浮かび上がるその姿は、磔刑像(十字架にかけられたキリストの像)を連想させます。



《コート》2000 / コート、ソケット、電球 / 作家蔵 / 展示風景:「クリスチャン・ボルタンスキー - Lifetime」、国立国際美術館、2019
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by CROSS TECH


3.《アニミタス(チリ)》
「アニミタス」とは、スペイン語で「小さな魂」の意。交通事故などによる死者を悼んで路傍に置かれた小さな祭壇のことでもあります。本作は、地球上で最も乾燥した土地の一つで、巨大天体望遠鏡「アルマ」で有名な、チリのアタカマ砂漠で撮影された13時間の映像によるインスタレーション。数百本の風鈴が、ボルタンスキーの生まれた日の星座の配置どおりに荒涼とした大地に突き立てられています。アタカマ砂漠は、かつてピノチェトの独裁政権下で殺害された大勢の人々が埋められた場所。ボルタンスキーはこの作品で、死者たちの魂と自分と天体とを結びつけようとしたのかもしれません。



《アニミタス(チリ)》2014 / ビデオプロジェクション(HD、13時間16秒)、干草、苔、花 / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Amparo Irarrázaval


4.《黄昏》
2015年にブラジルのサン・パウロで初めて制作された作品。床に置かれた大量の電球が、展覧会会期中、毎日二つずつ消え、最後には真っ暗になるというものです。ここにはボルタンスキーの生と死についての考えが示されています。



《黄昏》2015 / ソケット、電球、電気コード / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, © Oude Kerk, Amsterdam, Photo by Gert Jan Van Rooij



5.《ぼた山》
この黒々とした山は、大量の古着の黒いコートが積み重なってできています。ボルタンスキーにとって、古着は人間の痕跡や記憶、不在を暗示するものです。題名は、炭鉱とそこで生きた労働者たちを連想させずにはおきません。



《ぼた山》 2015 / 衣類、円錐形の構造物、ランプ / 作家蔵
©Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, ©MACs_Grand Hornu, Belgique, Photo by Philippe De Gobert


6.《ミステリオス》
南米のパタゴニアで撮影された12時間の映像によるインスタレーション。中央スクリーンの三つの黒いオブジェは、風で鯨の鳴き声に似た音をたてるように設計されています。パタゴニアでは、鯨は世界の起源を知る古く賢い存在であるといいます。ボルタンスキーは、鯨に呼びかけるためにこの巨大なオブジェを浜辺に設置したのです。



《ミステリオス》 2017 / ビデオプロジェクション(HD、約12 時間)、3 面のスクリーン / 作家蔵
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo © Angelika Markul

関連ホームページ

本展公式サイトはこちら

クリスチャン・ボルタンスキー
© Christian Boltanski / ADAGP, Paris, 2019, Photo by Didier Plowy

1944年、ロシア系ユダヤ人の父とコルシカ出身の母との間にパリで生まれる。独学で作品制作を始め、1960年代後半から映像作品を、1970年代には写真を用いた作品を制作し始める。この頃よりドクメンタやヴェネツィア・ビエンナーレを始めとする国際展に参加。1980年代に写真と電球を用いた〈モニュメント〉シリーズを制作。2000年以降は声、音、光の効果を組み合わせた演劇的なインスタレーションを制作し、近年は映像インスタレーションも手がけるが、その作品は一貫して歴史、記憶、生、死の問題を扱っている。日本では1990-91年にICA名古屋と水戸芸術館で開催された個展によって初めて本格的に紹介され、2000年からは越後妻有アートトリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭にも参加。香川県・豊島の《心臓音のアーカイブ》と《ささやきの森》など日本国内には複数の重要作品が恒久設置されている。日本との深いつながりは、高松宮殿下記念世界文化賞受賞(2006年)や旭日双光章受章(2018年)なども示すとおりである。

関連企画

アーティスト・トーク *事前申込制

日時 10月18日(金)11:00~12:30(開場10:30)
講師 クリスチャン・ボルタンスキー(逐次通訳付き)
会場 ホール
定員 100名(応募多数の場合は抽選)
参加費 無料(ただし要本展観覧券)
申込締切 9月26日(木)必着
申込方法 往復ハガキで1枚につき1名の応募とします。
【往復ハガキ送付方法】
往信面に①参加者氏名(ふりがな) ②年齢 ③郵便番号 ④住所 ⑤電話番号、返信面に返送先①郵便番号 ②住所 ③氏名を明記の上、下記にお送りください。
(宛先)〒850-0862 長崎市出島町2-1
     長崎県美術館「ボルタンスキー展アーティスト・トーク」係
※申込みは往復ハガキでのみ受け付けます。それ以外のお申し込みは無効とさせていただきます。
※結果は、9月30日(月)までに返信ハガキの発送をもってお知らせします。
講演会

日時 11月9日(土)14:00-15:30(開場13:30)
講師 湯沢英彦(明治学院大学文学部フランス文学科教授)
会場 ホール
定員 先着100名
参加費 無料(ただし要本展観覧券)
スライドレクチャー「ボルタンスキーをめぐる旅」(全2回)

日時 第1回:10月20日(日)
第2回:11月17日(日)
各回11:00-12:00(開場10:30)
※内容は各回異なります。
講師 福満葉子(長崎県美術館学芸専門監)
会場 講座室
定員 先着40名
参加費 無料
担当学芸員によるギャラリートーク

日時 10月26日(土)、11月16日(土)、12月7日(土)、12月21日(土)
各日14:30-
会場 企画展示室
参加費 無料(ただし要本展観覧券)
映画「クリスチャン・ボルタンスキーの可能な人生」上映

ボルタンスキーの仕事と素顔に迫ったドキュメンタリー映画(制作:ARTE France他)を上映します。
監督:Heinz Peter Schwerfel/仏語(日本語字幕付き)/52分/2010年

日時 10月19日(土)、20日(日)、26日(土)、11月10日(日)、17日(日)、
12月21日(土)、22日(日)、2020年1月2日(木)-5日(日)
各日13:00-18:00
*毎時00分から上映開始。最終は17:00から。
会場 ホール
参加費 無料
長崎展のサポーター募集

長崎県美術館では、本展開催の意義をご理解いただき、サポーターとして協賛していただける個人・団体・企業様を広く募集しております。何卒、皆様のご協力をお願い申し上げます。

募集期間  2020年1月3日(金)まで
募集内容 1口10,000円
特典 ①「クリスチャン・ボルタンスキー展」招待券2枚(×口数)
②オープニング式典、内覧会及びパーティへご招待[2019年10月17日(木)午後予定]
③会場パネル・長崎県美術館ホームページにお名前を掲出(掲出可能な方のみ)
④本展図録1冊贈呈(×口数)
申込方法 所定の「申込書」にてお申込みのうえ、下記の指定口座へお振込ください。長崎県美術館1階インフォメーションでも受付致します。※振込手数料は、協賛者様にてご負担願います。

<振込口座>
■親和銀行 県庁支店(店番140) 普通預金・0765124
口座名:公益財団法人 長崎ミュージアム振興財団
■十八銀行 県庁支店(店番101) 普通預金・0065449
口座名:公益財団法人 長崎ミュージアム振興財団

※申込書は本ページの一番下の欄よりダウンロードいただけます。
※郵送をご希望の方は、個人名または団体・企業名(ご担当者名)、ご住所、ご連絡先を電話・FAXまたはメールにてお知らせください。
お問合せ 長崎県美術館「クリスチャン・ボルタンスキー展」サポーター担当
〒850-0862 長崎市出島町2-1
TEL:095-833-2110
FAX:095-833-2115
e-mail:info-k@nagasaki-museum.jp

基本情報

観覧料
一般1,400(1,200)円
大学生・70歳以上1,100(900)円
高校生以下無料

※( )内は前売りおよび15名以上の団体割引料金。
※障害者手帳保持者及び介護者1名までは5割減額。
※当日に限り再入場可。 
※前売券の販売は10月17日(木)まで。

前売券取扱い店

チケットぴあ(Pコード769-891)
ローソンチケット(Lコード84277)
CNプレイガイド(ファミリーマート)
セブンチケット(セブン-イレブン)
浜屋プレイガイド
紀伊國屋書店長崎店(ゆめタウン夢彩都内)
メトロ書店本店(アミュプラザ長崎内)
くさの書店(西友道の尾店)
東美
長崎県美術館 他

「夜間割引」・「正月割引」

夜間(17:00-20:00)及び1月2日・3日(終日)は当日料金から200円引き
※割引の併用はできません。

主催等
主催長崎県美術館、朝日新聞社
協力アニエスベージャパン株式会社
後援在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、在長崎フランス名誉領事館、長崎日仏協会、長崎県、長崎市、長崎県教育委員会、長崎市教育委員会、長崎県立長崎図書館、長崎市立図書館、長崎新聞社、西日本新聞社、毎日新聞社、NBC長崎放送、KTNテレビ長崎、NCC長崎文化放送、NIB長崎国際テレビ、長崎ケーブルメディア、エフエム長崎
助成公益財団法人長崎バス観光開発振興基金、公益財団法人野村財団