平成28年度 ★コレクション・イン・フォーカス★ 終了
当館学芸員をはじめ専門家が主にコレクションをめぐってさまざまなテーマで語る平成28年度のコレクション・イン・フォーカス。3月5日に終了しました。

たくさんのご参加ありがとうございました四葉



今回は、後半の講座をまとめて振り返ります。

10月30日(日)第5回「菊畑茂久馬の月光」の講師は、 野中 明学芸員でした。大型油彩画シリーズ第二弾「月光」を通し、「“絵描き”が“絵を描く”ということは何か」と問い続ける菊畑の姿に迫る講座でした。
菊畑作品を自分なりに解釈し、想像するためにまた常設展示室に足を運びたくなる…そんな余韻を感じさせるお話でした。

11月20日(日)第6回「須磨コレクションで巡るキリストの生涯」の講師は、吉本 由江学芸員でした。キリストの生涯を、当館の特徴である、須磨コレクションのキリスト教関係の作品を軸に概観する講座でした。
当館のコレクション展の作品はもちろん、キリスト教関係の宗教画全般と関連付けて楽しめるというご感想もいただきました。

12月4日(日)、第7回「山下南風の切り絵」の講師は、野中 明学芸員でした。昔懐かしい長崎の風景写真と山下南風さんの切り絵作品とを見比べながら長崎らしい風情あふれる作品を楽しむことができました。
古き良き長崎の姿を遺した作品の魅力を身近に感じることができる講座でした。

2月19日(日)、第8回「椛島勝一の世界」の講師は、森園 敦学芸員でした。大正から昭和中期にかけて、主に少年誌において活躍した諫早市出身の挿絵画家・椛島勝一の生涯を追いました。

講座には、椛島作品に胸躍らせた少年時代を送った世代が参加し、熱いコメントを寄せておられました。絶筆作品への「ロープ一本」にこだわる椛島さんの制作姿勢は、当時の少年たちだけでなく現代の私たちをも魅了してやみません。

3月5日(日)、第9回「タピエス《身体のコンポジション》について」の講師は、 福満 葉子学芸員でした。最晩年の大作《身体のコンポジション》を中心に、スペインの巨匠、タピエスの作品や表現の変遷、特徴等について考察しました。
現代美術について、「わかりやすい語り口と順序立てた流れはとても理解しやすかったです。」「まったくわからないものが少しわかった気がした。」など専門性の深さと内容の分かりやすさに高評価をいただきました。

平成28年度のコレクション・イン・フォーカス。
全9回の参加者総数は325人、毎回の平均は36.1人(定員40人)でした。ご参加いただいた皆さまに改めて感謝申し上げます。一年間、誠にありがとうございました。
当館学芸員をはじめ専門家が主にコレクションをめぐってさまざまなテーマで語るコレクション・イン・フォーカス。平成29年度もご期待ください!!




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