テンペラ画入門。
去る1/14、15。
当館コレクション展関連企画「テンペラ画入門」講座を実施しました。




まずは当館コレクション展のテンペラ画作品の鑑賞からスタート。
長崎在住のテンペラ画家である山下良夫先生に、いろいろと説明いただきました。
テンペラ画としては、ボッティチェリの「春」や「ヴィーナスの誕生」が有名です。
当館も、そこまでメジャーではないですが、テンペラ画の作品を数点所蔵しています。
実は、中世ヨーロッパ時代のテンペラ画作品を持っている美術館は、日本国内では珍しいらしいです。
今回は「エッグテンペラ技法」という、テンペラ技法では最もポピュラーな技法で作っていきますダッシュ


支持体に銀箔を貼るところ。
本来は金箔を貼るのですが、予算の関係で銀箔に。
なぜ金箔かというと、テンペラ画は宗教画が描かれることが主な技法だったため、下地に神聖な金を使っていたのだとか。
息でも飛んでしまうので、呼吸するにも注意が必要です。



そしてテンペラ画といえばこれ!
卵の黄身だけ取り出して、黄身をつまんで爪楊枝でブスッと刺し、純粋な黄身のみを結合剤として使います。
そして顔料と混ぜると、天然の絵の具の出来上がり!


着彩作業では、自分たちで作った絵の具で描いていきます。
画像は講師の山下先生による直接指導の様子。


ということで、ほとんどの参加者の方の作品が、無事完成しましたチョキ


以下、参加者の方からの感想です↓
・集中力が途切れることなくとても楽しい2日間でした。体験したことがない技法が学べ、緊張を楽しめました。
・大変貴重なご機会で、勉強になりました!次からテンペラ画を鑑賞するときの視点が変わりそうです、山下先生がとても優しく、適切、熱心な指導をして下さいました。
・銀箔はりが楽しかった。テンペラ画の歴史みたいなもの知れて楽しかったです。 などなど。

2日間ほぼ無言で手を動かされた参加者の皆さま、お疲れ様でした~!

| ワークショップ・講演会 | 04:53 PM |